「顔、濃いよね」
この一言に、何度心をえぐられてきたか。
中学の頃、クラスの男子に「ハーフ?っていうか、なんか顔こわい(笑)」って言われて、その日の帰り道、イヤホンつけてずっと下を向いて歩いた記憶がある。(…こわいって何だよ、生まれつきだよ)
高校でメイクを覚えはじめた頃も地獄。雑誌に載ってる「ナチュラルメイク」を真似しても、仕上がりが全然ナチュラルにならない。薄い顔の友達と同じコスメを使ってるのに、鏡に映る自分だけ、なぜか宝塚。
…わかる人、いません?
私はもう30代半ばだけど、20代前半まで本気で「濃い顔=損」だと信じてた。でもね、今ならはっきり言える。濃い顔は、メイクの仕方ひとつで最強の武器になる。
ここに辿り着くまでの失敗も成功も、ぜんぶ書くから、最後まで付き合ってほしい。
そもそも「濃い顔」ってどんな顔のこと?
まず整理しておきたいのが、濃い顔の定義。自分が該当するかどうか、ちょっと確認してみて。
パーツが大きくて彫りが深い。眉もまつげもしっかり生えてて、横顔に凹凸がある。二重幅が広めで、鼻筋が通っていて、唇の輪郭もくっきり。
…全部当てはまった? うん、仲間だね。
面白いのが、これって海外だと「gorgeous(ゴージャス)」って褒められる要素ばかりなんだよね。薄い顔の子がコントゥアリングで必死に作ろうとしてる立体感を、私たちは生まれつき持ってる。
(え、それってめちゃくちゃ恵まれてない…?)
そう。恵まれてる。ただ、活かし方を知らなかっただけ。
「薄く見せよう」が最大の失敗だった
ここで、私の黒歴史を一つ。
25歳くらいの頃、「顔が濃いならメイクは引き算」っていう謎の信念に取り憑かれてた。ファンデだけ塗って、眉は放置、アイシャドウはベージュ一色。リップもほぼ無色。
結果どうなったか。
会社の先輩に「なんか今日、顔色悪くない?大丈夫?」って心配された。(…いや、これがフルメイクなんですけど!)心臓がドクンと跳ねて、トイレの鏡に駆け込んだあの瞬間、いまだに覚えてる。
薄くしても、顔の骨格は変わらない。パーツの存在感は消えない。むしろ中途半端に薄くすると、素顔との差がなさすぎて「すっぴん感」だけが際立つ。
これ、濃い顔あるあるの最大の罠。
正解は「引き算」じゃなくて「整理」
じゃあどうすればいいの?って話なんだけど、答えはシンプル。
顔の情報量を減らすんじゃなくて、交通整理する。
具体的に言うと、「主役パーツを1つだけ決める」。
目を強調するなら、唇はトーンダウン。逆に唇を主役にするなら、目元はあっさり仕上げる。これだけで「ごちゃっと感」が消えて、洗練された印象にガラッと変わる。
全パーツ全力で盛った日のことも忘れられない。合コンに気合い入れすぎて、がっつりアイメイクに真っ赤なリップ。席についた瞬間、向かいの男性の目が一瞬泳いだのが見えた。(あ、やりすぎた)って、手のひらにじわっと汗がにじんだあの感覚…。
パーツは、一つだけ光らせる。 これ、もう額に刻んでほしい。
色選びで「濃さ」が「品」に変わる瞬間
濃い顔に似合う色って、意外と限られてるんだよね。
ブラウン、ボルドー、カーキ、テラコッタ。こういう深みのあるトーンを選ぶと、顔の濃さが「品のある華やかさ」に化ける。
逆にやっちゃダメなのが、パステルカラー。
一回だけラベンダーのアイシャドウに挑戦したことがある。鏡を見た瞬間、固まった。目元だけ異次元。顔の濃さとパステルの甘さが壮絶にケンカして、どこを見ればいいのかわからない仕上がりに。速攻でクレンジング。
(あの1,800円、返してほしい…)
深い色は怖い、って思うかもしれないけど、騙されたと思って一度試してみて。しっくりきた瞬間、鳥肌が立つから。マジで。
質感の使い分けが「抜け感」を生む
もう一つ、色と同じくらい大事なのがテクスチャの話。
頬にはツヤ。目元と鼻筋はマット。
このコンビネーションが本当に優秀で、ツヤの部分が「柔らかさ」を、マットの部分が「引き締め」を担ってくれる。全部マットだと重い。全部ツヤだとギラギラ。メリハリをつけることで、顔全体に空気が通るような軽さが出るの。
友達に「なんか今日、肌キレイじゃない?」って言われた日は、だいたいこのバランスがハマってる日だったりする。
眉毛だけで「きつい人」から「柔らかい人」になれる
濃い顔の悩みランキング、たぶん堂々の1位が眉毛。
太い。濃い。存在感ありすぎ。何もしてないのに怒ってるように見えるっていう、あの理不尽。
でもね、眉の印象操作って、実はめちゃくちゃ簡単。ポイントは3つだけ。
眉山をゆるやかにすること。 角度がキツいと、それだけで「怖い顔」認定される。ほんの少し丸みを持たせるだけで、ふわっと柔らかくなる。
眉間に余白を作ること。 眉と眉の間が狭いと、ぐっと険しい印象に。1〜2ミリ広げるだけで、表情にゆとりが生まれるから不思議。
毛流れに沿ってアイブロウを薄く足すこと。 「濃いのに足すの!?」って思うでしょ? でもこれ、形を整えるために必要な工程なの。足すことで「生えっぱなし感」が消えて、手入れされた美しさが出る。
ちなみに、自分で整えるのが怖い人は、最初だけプロに頼むのが正解。一度形を作ってもらえば、あとは維持するだけだから。私も最初はサロンで泣きそうになりながら「お願いします…」って差し出した(笑)
目元メイクは「足しすぎない勇気」がカギ
濃い顔最大の武器、目元。ここの扱いで全てが決まると言っても過言じゃない。
まず、アイライナー。細く。とにかく細く。
もともと目力があるから、太いラインを引いた瞬間に「舞台女優」になる。まつ毛の隙間を埋めるくらいの気持ちで、キワだけなぞるのがベスト。
次にアイシャドウ。上まぶただけじゃなく、下まぶたにも薄〜くブラウンを入れてみて。これで目の上下のバランスが整って、重たさが消える。
(この「下まぶたテク」、発見した日は本気でガッツポーズした)
実際、知り合いの30代の女性がこれを続けたら、カフェで隣の人に「目がすごく印象的ですね」って声をかけられて、連絡先交換に発展したらしい。目元って、本当に人の記憶に刻まれるパーツなんだなって。
鼻筋の陰影は「細さ」が全て
濃い顔の鼻って、もともと高さがあるぶん、ポテンシャルはすごい。ただ、何もしないとその良さがぼやけるんだよね。
ノーズシャドウのコツはたった一つ。とにかく細く入れる。
眉頭の下から鼻筋の横に、まるで存在しないかのような薄さで線を引く。ハイライトも鼻筋の真ん中にスッと一本、細く。
太く入れると? はい、歌舞伎。
…実は私、初めてノーズシャドウに挑戦した日、太く入れすぎて家族に「どうしたのその鼻」って真顔で言われたことがある。洗面台の鏡で確認したとき、自分でも二度見した。あれは、なかなかのトラウマ。
20代の男性の知人も、眉を整えてノーズシャドウを薄く入れるようにしたら、マッチングアプリのいいね数が目に見えて増えたって言ってた。性別関係なく、鼻筋の陰影は顔の印象を左右する。
リップは「主張」と「血色」を使い分ける
唇の話。濃い顔には深い色が似合う。ボルドーとか、ブラウンレッドとか。
ただし、毎日それだと「いつも気合い入ってる人」になっちゃうから、普段はベージュにほんのり赤みを足したくらいの血色カラーがちょうどいい。ローズブラウンとか、最高。
勝負の日だけ深い色を投入する、このメリハリが大事。
40代の知人女性が、デートの日に深みのある赤リップ×ナチュラルアイメイクにしたところ、相手から「大人っぽくて落ち着いた雰囲気がいい」って言われて、そこから関係が続いたって話を聞いたとき、思わず膝を打った。
唇一つで、「この人ともっと話したい」を引き出せるんだなって。
チークは「場所」を間違えると台無しになる
正直、チークって長いこと適当にやってた。頬のあたりにポンポンすればいいんでしょ、くらいの認識。
でも濃い顔の場合、入れる場所で仕上がりが天と地ほど変わる。
答えは、頬骨の一番高いところ。外側に広げるのはNG。顔が膨張して見えるし、チークだけ浮く。
色はコーラルピンクか、オレンジ寄りのトーンがしっくりくる人が多い。青みピンクは顔の濃さとぶつかりやすいから、気をつけて。
(…青みピンク、3本くらい無駄にしたのは私です)
デートで「近寄りやすい顔」を作る方法
濃い顔の宿命、「きつそうに見える」問題。初対面で損するやつ。
これ、メイクでかなり軽減できるの。
ポイントは二つ。目元にフォーカスしつつ、唇にツヤを一滴だけ足す。
目元がきちんと作られていると、相手は自然とこちらの目を見て話してくれる。そこに唇のツヤが加わると、表情全体がふわっと柔らかくなって、「話しかけやすそう」な空気が生まれる。
マットリップはかっこいいけど、初対面向きじゃない。グロスかツヤ系リップを一本、ポーチに忍ばせておいて。
写真映えは「光の角度」で決まる
マッチングアプリやSNSのプロフ写真、蛍光灯の下で撮ってない?
濃い顔は立体感があるぶん、光の当たり方で写りが激変する。
ベストは、窓際で斜め前から自然光が当たるポジション。鼻筋や頬骨に自然な陰影が落ちて、彫りの深さが「美しさ」として写る。真正面の光や真上の蛍光灯は、顔を平坦にするか変な影を作るかの二択だから、避けて。
(自然光で撮り直した写真に変えただけで、アプリの反応が変わった…って経験、私だけじゃないはず)
今日からできる3ステップ、これだけやって
情報が多すぎて混乱してきた? 大丈夫。まずはこの3つだけ。
1. 鏡の前で、自分の顔の陰影を観察する。 光がどこに当たって、どこに影ができてるか。鼻筋の位置、頬骨の場所。自分の顔の地図を把握したら、ノーズシャドウとハイライトをうっすら入れてみて。最初は「塗ったかどうかわからないレベル」で十分。
2. 眉を整える。 眉山はゆるく、眉間は広めに。これだけで、表情が一段やさしくなるから。怖かったらサロンへGO。
3. 目元をやや強調、リップは血色カラーに。 この組み合わせが、濃い顔の「ちょうどいい」バランス。そして鏡に向かって、一回笑ってみて。メイクの完成度は、最後に笑顔が決めるから。
メイクは、顔を変えるためのものじゃない。自分の顔の良さを、自分で理解して、引き出すためのもの。
濃い顔のあなたが持っているポテンシャル、まだ全然出し切れてないはず。今日のメイクから、ほんの一つだけ変えてみて。鏡の中の自分が、ちょっとだけ好きになれる瞬間がくるから。
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